現在のむずむず脚症候群の治療は、症状をおさえることで患者のQOLを改善させることが目的となります。症状が軽度の場合には非薬物療法(日常生活指導)を行いますが、重度の場合でも薬物療法と非薬物療法を併用することが望ましいとされています。
※非薬物療法にも個人差がありますので、睡眠日記を付けることなどにより、各自にあった非薬物療法を見つけることが良いでしょう。
患者の多くは、適切な薬物療法で症状が大幅に改善します。欧米ではドーパミン受容体作動薬が第1選択薬として使用されていますが、日本では抗てんかん薬(クロナゼパム・バルプロ酸など)も効果が見られます。RLSを疑わせる症状があり、更に血中フェリチン濃度が50ng/ml以下の時には、鉄剤の処方により症状が改善することが多いです。
この疾患に睡眠導入剤(サイレース)や抗うつ薬を処方されると、むずむず感が解消されないまま眠気だけがどんどん増し却ってRLSの症状を悪化させる可能性があります。
日本で保険適用されている治療薬は、プラミペキソール塩酸塩水和物製剤、ロチゴチン、ガバペンチンエナカルビルなど。2010年1月、「ビ・シフロール」のRLSへの保険適用が承認されました。