職場のメンタルヘルス(その15) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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職場のメンタルヘルス(その15)

2019年08月26日 

千里中央大阪府豊中市北摂千里ニュータウン)、心療内科 精神科メンタルヘルスケア科)・復職支援リワークおよびリワークプログラム)協力医療機関「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「職場のメンタルヘルス」の15回目です。引き続き、職場のメンタルヘルスについて詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖産業精神保健の基本問題(産業メンタルヘルスの基本問題)〗(Ⅰ)
◎産業精神保健の概念(産業メンタルヘルスの概念)①
●産業精神保健の根幹と多様性(産業メンタルヘルスの根幹と多様性
⇒産業精神保健(産業メンタルヘルス)とは、働く人の精神面の健康(働く人のメンタルヘルス)を扱う領域であり、「職場のメンタルヘルス活動あるいは職場のメンタルヘルス対策)」、「勤労者の心の健康問題(勤労者のメンタルヘルス不調)あるいは勤労者の心の健康問題対策(勤労者のメンタルヘルス不調対策)」などの表現とほぼ同義です。したがって、広義には、経営層の精神健康(経営層のメンタルヘルス)や精神科臨床(メンタルヘルス科臨床)における患者であるメンタルヘルス不調者メンタルヘルス科治療なども、産業メンタルヘルスの概念に含まれうることになります。しかし、一般には、経営層を除く労働者を産業メンタルヘルスの対象とし、労働の場である職場に直接何らかの関わりを持ったメンタルヘルスへの取り組みの範囲に限定して産業メンタルヘルスが使用されることが多いです。産業メンタルヘルスの中核は、職場内の産業精神保健(職場内の産業メンタルヘルス)活動の一環として位置づけられるものであり、精神科あるいは心療内科臨床メンタルヘルスケア科臨床)に従事するメンタルヘルス科専門医精神科医・心療内科医)のメンタルヘルス活動は、そのメンタルヘルス活動が職場関係者との関わりの中で行われるものに限り、産業メンタルヘルスの概念に含まれると言えます。
一方で、産業精神保健には、複数の側面・視点(産業メンタルヘルスには、複数の側面・視点)もあります。①労働者のメンタルヘルスを保持・増進するメンタルヘルス活動としての視点、②メンタルヘルス不調者あるいはメンタルヘルス不調者の社会参加へのメンタルヘルス支援に関する視点、③事業者責任を履行するための職場管理的視点、④生産性の維持・向上を主眼とする経営的視点などです。これら複数の側面・視点を基にした産業メンタルヘルス活動は、多くの点で重なり合いながら、他方相容れにくい部分も残しています。最近は、その相容れにくい産業メンタルヘルス活動の部分を無視して、あるいは曖昧にしたまま職場のメンタルヘルス対策のあり方が論じられる傾向にあるが、実務的には産業メンタルヘルス活動の優先順位の立て方、産業メンタルヘルス活動の効果評価の仕方、人事労務管理上の最終判断などで、メンタルヘルススタッフ関係者間で職場のメンタルヘルス上の立場の違いに由来するズレを認識せざるを得ない場面が少なくないです。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科メンタルヘルス科)・職場復帰支援リワーク支援およびリワーク支援プログラム)協力医療機関「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。

 

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