2019年08月17日
千里中央(大阪府豊中市・北摂千里ニュータウン)、心療内科 精神科(メンタルヘルスケア科)・復職支援(リワークおよびリワークプログラム)協力医療機関「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「職場のメンタルヘルス」の11回目です。引き続き、職場のメンタルヘルスについて詳しく触れたいと思います。
【続き→】◎メンタルヘルス活動の現状(Ⅲ)
●職場におけるメンタルヘルス活動の実際②
ⓒ産業医、保健師等産業保健スタッフなどメンタルヘルス科専門スタッフらによるメンタルヘルス健診・メンタルヘルス相談活動
⇒職場では、定期健康診断やその他の健康診断(特殊健康診断など)、長時間の時間外労働を行っているメンタルヘルス不調者に対するメンタルヘルス健診が実施(過重労働健診が実施)されています。職場におけるメンタルヘルス健診では産業医や保健師等のメンタルヘルス科専門スタッフらが、メンタルヘルス不調者に対して問診を行い、メンタルヘルス状態を把握します。また、メンタルヘルス健診以外でもメンタルヘルス不調者や管理監督者からのメンタルヘルス相談を受けることも多いです。産業医等のメンタルヘルス科専門スタッフはメンタルヘルス相談で把握したメンタルヘルス情報を基に、必要に応じて事業場外のメンタルヘルス科専門医療機関へのメンタルヘルス相談やメンタルヘルス科受診を促したり、管理監督者および人事労務担当者とメンタルヘルス相談しながら就業上の配慮について検討しています。
現在、産業保健スタッフなどメンタルヘルス専門スタッフが受けるメンタルヘルス相談のほとんどは抑うつなどメンタルヘルス症状に関するものであり、メンタルヘルス専門スタッフにとって抑うつ状態などメンタルヘルス状態に関するアセスメント(見立て)能力の向上は不可欠となっています。また、メンタルヘルス状態に関するアセスメントの方法も、これまでの問診票の回答を基にしたメンタルヘルス状態へのアセスメント方法だけでなく、ある程度構造化されたメンタルヘルス状態に関する面接法などを利用して、きちんとしたアセスメント(見立て)に基づきメンタルヘルス評価を行っていこうとする事業場も増えつつあります。
こういった産業保健スタッフなどメンタルヘルス専門スタッフの専門的なメンタルヘルス活動を支援するため、これまでメンタルヘルス科診療目的であった外部のメンタルヘルス科専門医(精神科医・心療内科医)や臨床心理士(カウンセラー)等との契約内容を、アセスメントと外部メンタルヘルス科医療機関への紹介、事業場内産業保健スタッフなどメンタルヘルス専門スタッフのメンタルヘルス活動への支援に見直す企業も増えてきています。
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科(メンタルヘルス科)・職場復帰支援(リワーク支援およびリワーク支援プログラム)協力医療機関「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。