ホーム > ブログ > リワーク(復職支援)プログラム(その47)
2019年04月07日
千里中央(大阪府 豊中市・北摂 千里ニュータウン)、心療内科 精神科(メンタルヘルスケア科)「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク(復職支援)プログラム」の47回目です。引き続き、リワークプログラム(復職支援プログラム)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖リワークプログラムなど復職支援デイケア(復職支援プログラムなど復職支援デイケア)で患者様はなにをするか〗(ⅩⅧ)
◎家族向け復職支援アドバイス(リワークアドバイス)
~家族もメンタルヘルス疾患や復職支援のことを理解(リワークのことを理解)して~
⇒家族として、患者様がうつ病などメンタルヘルス疾患であることを受け入れ、復職支援でサポート(リワークでサポート)していくには、まず、メンタルヘルス疾患について理解し、適切な接し方を知ることが大切です。家族向けの復職支援サポートに参加(リワークサポートに参加)し、メンタルヘルスの負担を軽くしてはいかがでしょうか。
■メンタルヘルス科治療には家族による復職支援(家族によるリワーク)のサポートが欠かせない
⇒患者様が家族とよい復職支援の関係(リワークの関係)をもっていれば、メンタルヘルス科治療にもよい効果をもたらし、復職をめざす(リワークをめざす)うえでメンタルヘルスの支えにもなります。
しかし、現実には家族は本人のメンタルヘルス疾患を受容できなかったり、自分の復職支援対応(リワーク対応)に自信がもてず、不安を抱いています。復職支援の期間中(リワークの期間中)には、抑えこんだメンタルヘルスが、本人への怒りとなって爆発することもあります。
こうした復職支援期間中の家族(リワーク期間中の家族)のメンタルヘルス的な苦しみを軽くするために、復職支援施設(リワーク施設)によっては家族向けのリワークプログラム(家族向けの復職支援プログラム)をもうけて、復職支援のサポートをおこなって(リワークのサポートをおこなって)います。復職支援施設など医療機関(リワーク施設など医療機関)における家族向けのリワークプログラムに参加(家族向けの復職支援プログラムに参加)することで、メンタルヘルス疾患の自己管理(セルフメンタルヘルスケア)やメンタルヘルス科治療について正しい知識を得られるほか、ほかの家族とのメンタルヘルスの支え合いができます。
■家族にもメンタルヘルス的フォローが必要
⇒メンタルヘルス不調で苦しむ患者様を近くで復職支援してきた家族(近くでリワークしてきた家族)。じつは家族自身も、メンタルヘルス疾患の発病は自分のせいではないかと自責の念にかられたり、メンタルヘルス不調の患者様への接し方に戸惑ったり、とメンタルヘルス不調を抱えこんでいます。
例えば、本人のメンタルヘルス不調の改善によかれと思って、励ましや慰めの声をかけるが、期待していたものとは違う反応が返ってきて、戸惑うなど同じことのくり返しで徒労感。本人への怒りもわいてきて、本人にやさしくなれない、わかってやれないことに自己嫌悪など、家族自身がひとりでメンタルヘルス不調を抱えこんでしまいがちです。
多くの家族は、本人のメンタルヘルス状態の回復に協力するだけでなく、家事や育児、あるいは本人に代わってメンタルヘルス的な負担を背負い、たいへんな思いをしています。これ以上自分を責めないでください。自分自身のメンタルヘルスも大切にしましょう。
■家族向けのリワークプログラムなどデイケア(家族向けの復職支援プログラムなどデイケア)に参加することで、メンタルヘルス的な悩みや復職支援の悩み(リワークの悩み)が解消
⇒リワークプログラム参加中(復職支援プログラム参加中)の人や、リワークプログラム参加経験(復職支援プログラム参加経験)のある人の家族を復職支援の対象(家族をリワークの対象)に、サポートのためのリワークプログラム(サポートのための復職支援プログラム)を開いている復職支援施設(開いているリワーク施設)があります。うつ病などのメンタルヘルス疾患のことや、本人との関わり方について、復職支援施設のスタッフ(リワーク施設のスタッフ)から説明してもらえます。患者様本人がどんなメンタルヘルス状況や復職支援状況(リワーク状況)にいるのか、そのメンタルヘルス状況や復職支援状況に対して(リワーク状況に対して)どう接すればよいのかがわかると、家族のメンタルヘルス的な負担はぐっと軽くなります。家族同士のリワークプログラムにおける交流(家族同士の復職支援プログラムにおける交流)で、「自分ひとりじゃない」と他のリワークプログラム参加者(他の復職支援プログラム参加者)から励まされることも多いです。
▼サポートのためのリワークプログラムの例(復職支援プログラムの例)
『メンタルヘルス疾患の正しい知識と復職支援の理解(リワークの理解)/メンタルヘルス科治療上の家族の復職支援における役割(家族のリワークにおける役割)/家族自身のメンタルヘルス/メンタルヘルス障害で利用できる復職支援制度(リワーク制度)/復職後(リワーク後)の注意とメンタルヘルス疾患の再発予防 など』
■主治医(精神科医・心療内科医)に相談
⇒家族が本人のメンタルヘルス科外来診察に同伴し、いっしょに主治医(精神科医師・心療内科医師)の話を聞いたり、本人の個人情報保護の同意のもと、家族ひとりで主治医(心療内科医・精神科医)に相談することもできます。
●メンタルヘルス症状がよくなり、夜遊びをはじめたが、復職支援施設スタッフから注意(リワーク施設スタッフから注意)してもらえるか?
⇒ここで復職支援施設スタッフに頼る(リワーク施設スタッフに頼る)と、今後も家族の間の復職支援問題(リワーク問題)を自分たちで解決できなくなります。復職支援施設スタッフには助言を求める(リワーク施設スタッフには助言を求める)ことにとどめてください。まずは家族として、本人に夜遊びで生活リズムが崩れないか、リワークプログラムに遅刻・欠席(復職支援プログラムに遅刻・欠席)やリワークプログラムを早退(復職支援プログラムを早退)しないか、心配している気持ちを伝えることからはじめましょう。
●リワークプログラムに通う平日(復職支援プログラムに通う平日)は朝早く起きても、リワークプログラムが休みの土日(復職支援プログラムが休みの土日)は寝てばかりいるのだが……。
⇒リワークプログラムなどデイケアのある平日(復職支援プログラムなどデイケアのある平日)もリワークプログラムなどデイケアのない週末(復職支援プログラムなどデイケアのない週末)もできるだけ同じようにすごすほうがよいでしょう。リワークプログラムなどデイケアのない週末の夜更かし(復職支援プログラムなどデイケアのない週末の夜更かし)から生活リズムが乱れることがよくあります。リワークプログラムの疲れ(復職支援プログラムの疲れ)が残っているようなら、せめてリワークプログラムなど復職支援デイケアのない日曜日(復職支援プログラムなど復職支援デイケアのない日曜日)は復職支援活動(リワーク活動)を減らし、リワークプログラムの始まる月曜日(復職支援プログラムの始まる月曜日)に先週のリワークプログラムでの疲れ(先週の復職支援プログラムでの疲れ)をもちこさないようにします。
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科(メンタルヘルス科)「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。