ホーム > ブログ > リワーク(復職支援)プログラム(その7)
2018年10月23日
千里中央(大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク(復職支援)プログラム」の7回目です。引き続き、リワークプログラム(復職支援プログラム)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖リワークプログラムとは?〗(Ⅵ)
◎復職にはしかるべき準備(リワークにはしかるべき準備)が必要
~復職支援プログラムを受けてから復職(リワークプログラムを受けてからリワーク)する~
復職支援プログラムは、メンタルヘルス症状が解消した段階と、職場復帰する段階の間を埋める(リワークプログラムは、メンタルヘルス症状が解消した段階と、リワークする段階の間を埋める)もの。メンタルヘルス不調が回復したあと、メンタルヘルス疾患のことを学んだり、自己分析の機会をもうけたりして、復職の準備(リワークの準備)を整え、復職後(リワーク後)のメンタルヘルス疾患の再発率を低下させる効果があります。
まず、外来で診療や生活指導を受けながら、生活リズムの安定をはかります。メンタルヘルス症状が解消して生活リズムが安定したら次の段階へ進み、リワークプログラムなどデイケア(復職支援プログラムなどデイケア)に参加。復職支援プログラムを受けてから職場復帰、就労継続をめざし(リワークプログラムを受けてからリワーク、就労継続をめざし)ます。リワークプログラムを受けるに当たり(復職支援プログラムを受けるに当たり)、うつ病や躁うつ病など、関連するメンタルヘルス疾患について学びます。リワークプログラムで集団になじみ(復職支援プログラムで集団になじみ)ます。同時に、リワークプログラムで生活指導も受けて(復職支援プログラムで生活指導も受けて)生活面を見直します。
その後もリワークプログラムなどデイケアを継続(復職支援プログラムなどデイケアを継続)し、自己分析をしながら、メンタルヘルス科専門医(精神科医・心療内科医)や復職支援施設スタッフ(リワーク施設スタッフ)、リワークプログラムの仲間(復職支援プログラムの仲間)との交流をつづけます。メンタルヘルス疾患になった経緯を振り返ります。
次に、復職支援スタッフ(リワークスタッフ)による心理療法や、リワークプログラムなどデイケアでのグループワーク(復職支援プログラムなどデイケアでのグループワーク)を通じて、職場でのコミュニケーションや役割分担を学びます。
最後に、職場復帰を果たし(リワークを果たし)、復職後の経過観察(リワーク後の経過観察)。メンタルヘルス科専門医師(精神科医師・心療内科医師)やリワークプログラムの仲間と定期的に交流(復職支援プログラムの仲間と定期的に交流)して復職後の働き方(リワーク後の働き方)をフォローアップしてもらいます。復職後フォローアップ(リワーク後フォローアップ)の復職支援プログラムを継続(リワークプログラムを継続)することで、うつ病や躁うつ病などメンタルヘルス疾患が治癒。最終的にメンタルヘルス疾患の再発がなく、安定して働きつづけられるメンタルヘルス状態をめざします。
一方、外来で薬物療法などの治療を受け、メンタルヘルス症状が解消した段階で復職支援プログラムを受けずに一気に復職、就労継続をめざす(リワークプログラムを受けずに一気にリワーク、就労継続めざす)のは難しいです。
■リワークプログラムを受ければ休職を防げる(復職支援プログラムを受ければ休職を防げる)
⇒リワークプログラムを受けず(復職支援プログラムを受けず)に復職への準備が不足(リワークへの準備が不足)した状態で復職したケース(リワークしたケース)では、職場復帰後の経過(リワーク後の経過)について、メンタルヘルス疾患が再発して休職するなど、悲観的なケースが多いです。リワークプログラムを受け(復職支援プログラムを受け)、しかるべき準備をして復職(しかるべき準備をしてリワーク)すれば、復職後に再休職(リワーク後に再休職)する可能性は大きく減ります。
リワークプログラムが受けられる(復職支援プログラムが受けられる)のは、復職支援施設(リワーク施設)などメンタルヘルス専門医療機関のほかに、精神保健福祉センターのような公的機関があります。
■リワークプログラムでの練習(復職支援プログラムでの練習)を重ねて「復職準備性(リワーク準備性)」を整える
⇒リワークプログラムを受ける人(復職支援プログラムを受ける人)の多くは、毎日復職支援施設など(リワーク施設など)のメンタルヘルス科専門医療機関に通います。復職支援施設など医療機関(リワーク施設など医療機関)に毎日通うことで通勤訓練も兼ねています。
ほかにもリワークプログラムでさまざまな仕事の練習にとりくみ(復職支援プログラムでさまざまな仕事の練習にとりくみ)、働く力をとり戻すとともに、働き方を見直します。こうしたリワークプログラムでの練習の積み重ね(復職支援プログラムでの練習の積み重ね)によって、職場復帰を成功(リワークを成功)させるための「復職準備性」が整っていく(「リワーク準備性」が整っていく)のです。
●働くための準備をする
⇒リワークプログラムで患者様は実際にどのようなことをするか(復職支援プログラムで患者様は実際にどのようなことをするか)というと、主にグループ活動です。グループをつくって、仕事に近い作業をおこなう「オフィスワーク」や、「自己分析」などにとりくみ、考え方や働き方を見直します。
リワークプログラムのグループ活動(復職支援プログラムのグループ活動)では、数人~数十人のグループになって、共同作業をおこないます。職場でのコミュニケーションなどを学ぶ機会になります。例として、グループを3つの小グループに分け、チームワークのトレーニングをする際に、ほかのグループと相談しなければ、作業が完結しないです。また、各グループには役職があり、グループ内の上下関係をつくっています。
リワークプログラムのオフィスワーク(復職支援プログラムのオフィスワーク)については、活動の中心は仕事に近い作業で、ほかのリワークプログラムの参加者(復職支援プログラムの参加者)と会議をしたり、パソコンを使って書類をつくったりします。リワークプログラムのグループ活動で働き方を見直す機会(復職支援プログラムのグループ活動で働き方を見直す機会)になります。その例として、リワークプログラムのオフィスワークで書類を作成(復職支援プログラムのオフィスワークで書類を作成)する際、社内報をつくるのとほとんど変わらない作業をおこないます。情報を調べること、掲載情報を決める会議、書類の作成など、すべてをリワークプログラムの患者様たちが担当(復職支援プログラムの患者様たちが担当)します。
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。