ホーム > ブログ > リワーク(復職支援)プログラム(その2)
2018年10月15日
千里中央(大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク(復職支援)プログラム」の2回目です。引き続き、リワークプログラム(復職支援プログラム)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖リワークプログラムとは?〗(Ⅰ)
リストラに成果主義、未曾有の世界同時不況ーー。働く人々を取り巻く環境は過酷さを増し、ストレスの種類もさまざまであり、メンタルヘルス不調をきたす人が増えています。うつ病、双極性障害などメンタルヘルス疾患の患者数は2011(平成23)年の調査で推計95万8000人です。1996(平成8)年の2.2倍におよんでいます。休職者のうち、がんや消化器系、循環器系の患者数はあまり変化していないのに対して、うつ病などメンタルヘルス疾患の患者数は増加しています。職場うつ病などメンタルヘルス不調で休職する人、復職しても再びメンタルヘルス不調を訴える人(リワークしても再びメンタルヘルス不調を訴える人)も多く、働く人にとっても、企業にとっても深刻な問題になっています。メンタルヘルス不調により、1ヵ月以上休職している人の数にも、増加傾向がみられます。うつ病休職者などのメンタルヘルス不調者が増加するなか、注目されているとりくみが、「リワークプログラム」(注目されているとりくみが、「復職支援プログラム」)で、職場のうつ病などメンタルヘルス不調からの復職をたすけるしくみ(リワークをたすけるしくみ)です。最近では、うつ病からの復職支援(うつ病からのリワーク)をするリワークプログラムが全国で実施(復職支援プログラムが全国で実施)され、復職をたすける(リワークをたすける)リワークプログラムが全国に広がって(復職支援プログラムが全国に広がって)います。単なるメンタルヘルス症状の回復だけでなく、復職後(リワーク後)のメンタルヘルス不調の再発予防までをみすえ真の復職をめざすとりくみ(真のリワークをめざすとりくみ)です。
うつ病などのメンタルヘルス疾患による休職を乗り越え、職場の前線に復職(職場の前線にリワーク)するまでには、いくつものハードルがあります。しかし、社会にはたくさんの復職支援が用意(リワークが用意)されています。復職支援のためのリハビリ(リワークのためのリハビリ)であるリワークプログラムを実施(復職支援プログラムを実施)する復職支援施設(リワーク施設)などメンタルヘルス専門医療機関、無料で復職支援相談(リワーク相談)に乗ってくれる窓口、支え合うリワークプログラムの仲間(復職支援プログラムの仲間)の存在ーー。孤立せず社会とつながり、着実に職場への復職をめざし(職場へのリワークをめざし)ます。
リワークとは、return to workを略した言葉で、復職を意味しています。復職に向けた(リワークに向けた)リハビリテーションをおこない、仕事ができるようになるまでメンタルヘルス不調からの回復をうながします。また、これまでの行動や考え方を見直して、ストレスへのセルフメンタルヘルスケアの方法を身につけることで、上記うつ病などメンタルヘルス不調の再発、再休職を防ぐことをめざします。つまり、リワークプログラムとは、復職の成功とメンタルヘルス不調の再発、再休職予防をたすけるしくみです。職場復帰するだけ(リワークするだけ)でなく“就労継続”を見据えた復職支援(“就労継続”を見据えたリワーク)のいまを今後紹介していきます。
■休職のくり返しは自己責任?
⇒上記うつ病などメンタルヘルス疾患で休職をくり返すと、1回目より2回目、2回目より3回目と、休職期間は長期化し、また、復職後の再休職までの日数(リワーク後の再休職までの日数)は回数を重ねるごとに短くなっていく傾向があります。このように、休職をくり返すのは誰の責任なのでしょうか。
一般的に、企業には安全(メンタルヘルス)配慮義務があり、労働者には自己(メンタルヘルス)管理義務があると提唱されています。健康増進法という法律でも、労働者のメンタルヘルス管理義務がとなえられています。労働者にはメンタルヘルス管理が求められるのです。
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。