2018年08月18日
千里中央(大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援(リワーク)」の88回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖「心の健康問題(メンタルヘルス不調)により休業した労働者の職場復帰支援(リワーク支援)の手引き」(復職ガイドライン(リワークガイドライン))〗(Ⅵ)
●復職支援を希望(リワークを希望)する場合
休職したうつ病勤労者などのメンタルヘルス不調者の復職支援に関して(リワークに関して)は、2009(平成21)年3月に「復職支援の手引き(リワークの手引き)」が改正されたように、メンタルヘルス対策の重要課題の一つです。公的機関の復職支援(公的機関のリワーク)を希望するときには主治医(精神科医・心療内科医)との連携がきわめて重要となります。
公的機関の復職支援プログラム(公的機関のリワークプログラム)としては、障害者職業センターのリワーク支援の活用(職場復帰支援の活用)を考えたいです。メンタルヘルス障害特性についての知識と、職業評価と職業指導の知識と技術をあわせ持つメンタルヘルス障害者職業カウンセラーの存在が力になります。
精神保健福祉センターでも、「うつ病リワーク(うつ病復職支援)」を実施しているところがあります。また、デイ・ケアでは、メンタルヘルス専門医療機関が行っている統合失調症を対象の中心とするものではなく、より広いメンタルヘルス不調者の利用で運営していることが多いです。復職への準備(リワークへの準備)としてデイ・ケアを活用できる場合もあります。
なお、まだ都市部中心であるが、復職支援施設(リワーク施設)でリワークプログラム(復職支援プログラム)を行っているところも増加してきました。
◎リワーク支援の概要(職場復帰支援の概要)
⇒地域障害者職業センター(以下、地域センター)で実施されているリワーク支援に関して(職場復帰支援に関して)は、全国の地域センターの運営を統括する「障害者職業総合センター」(千葉市)が、民間企業に在職するメンタルヘルス不調休職者の復職とその後の職場適応(リワークとその後の職場適応)および雇用事業主を復職支援(雇用事業主をリワーク)していくための職業リハビリのリワークプログラム(職業リハビリの復職支援プログラム)として、2002(平成14)年度に開発しました。
図1はリワーク支援の時系列的な流れ(職場復帰支援の時系列的な流れ)を示しています。この図に基づいて、次回以降、リワーク支援の概要を紹介(職場復帰支援の概要を紹介)します。
◇図1 リワーク支援の実際(職場復帰支援の実際)
『<Step1>職場復帰に向けたコーディネート(リワークに向けたコーディネート)
→休職者・主治医(精神科医・心療内科医)・企業担当者(人事労務・上司・産業看護職)と面談。情報収集や相談を通じ、復職に向けた課題点(リワークに向けた課題点)や復職の進め方を整理(リワークの進め方を整理)』
⇓
『<Step2>復職に向けた(リワークに向けた)復職支援プラン(リワークプラン)への合意形成
→休職者・主治医(精神科医師・心療内科医師)・企業担当者の合意を形成し、本格復職支援(本格リワーク)に入る』
⇓
『<Step3a>休職者に対して
→復職支援プログラムの提供(リワークプログラムの提供)
<Step3b>事業主に対して
→リワークプログラム実施(復職支援プログラム実施)情況を共有しながら、復職準備(リワーク準備)に関する助言や復職支援を実施(リワークを実施)』
⇓
『<Step4>復職後(リワーク後)のフォローアップの実施
→復職後の円滑な職場適応(リワーク後の円滑な職場適応)に関する助言や復職支援を実施(助言やリワークを実施)』
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。