2018年02月12日
千里中央(大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援(リワーク)」の9回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】●うつ病などメンタルヘルス疾患はどのように診断されるのか?
うつ病の診断は表1の基準で、メンタルヘルスの知識と経験を持って医師が行います。しかし、この典型的なメンタルヘルス症状以外にも要治療期(治療専念期)には注意すべきメンタルヘルス症状がいくつかあります。
ここでは、このステージで特に注意すべき、「うつ病などメンタルヘルス疾患の身体面での症状」と「うつ病などのメンタルヘルス疾患とアルコール」について取り上げることにしましょう。
◇表1 うつ病の診断基準
①抑うつ気分(気分の落ち込み・憂うつ・悲しい気持ち など)
②意欲の低下(興味や喜びを感じられなくなる)
③食欲がなくなる、または増える(体重変動)
④不眠、または眠りすぎてしまう
⑤体の動きが鈍くなる、または強い焦りを感じる
⑥疲れやすくなる、気力が低下する
⑦何でも自分のせいだと思ってしまう
⑧思考力や集中力が低下し、判断が困難になる
⑨死、自殺について繰り返し考える
●うつ病の診断基準について
上記うつ病などメンタルヘルス疾患の診断基準は表1に掲げた9項目の中で、〔①抑うつ気分〕〔②意欲の低下〕のどちらか一つを必ず含む5項目以上のメンタルヘルス症状が同じ2週間の間に存在することです。
ただし、この診断基準は精神科・心療内科などメンタルヘルスを専門とする医師が使用することを前提に考えられていますので、周囲の人が勝手に判断することがないようにしましょう。
皆様はあくまでこのようなメンタルヘルス症状が、上記うつ病などのメンタルヘルス疾患の診断の基準に使われているのだという参考にとどめていただきたいと思います。
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。