2016年01月18日
心療内科 精神科、大阪府 豊中市・千里中央駅・千里ニュータウン「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワークプログラム」の18回目です。引き続き、リワークプログラム(職場復帰支援プログラム)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】職場復帰支援(リワーク支援)は要休業の診断書がでた時点から、休業中、復職前(リワーク前)の調整、復職後(リワーク後)のフォローアップにいたる一連のプロセスにおいて行います。厚生労働省の「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き(リワーク支援の手引き)」(復職ガイドライン(リワークガイドライン))には、「職場復帰支援の流れ(リワーク支援の流れ)」が示され(図1)、これは、各5つのステップにおける対応事項の詳細から構成されています。これに則り、人事労務管理スタッフ、産業保健スタッフ、上司など関与するメンバーの役割や職場復帰支援手順(リワーク支援手順)などの整備を行っておくことも大切です。
◇図1 職場復帰支援の流れ(リワーク支援の流れ)
●<第1ステップ>
病気休業開始及び休業中のメンタルヘルスケア
(→病気休暇届・診断書提出)
⇒イ.労働者からの診断書(病気休業診断書)の提出
ロ.管理監督者、事業場内産業保健スタッフ等によるメンタルヘルスケア
●<第2ステップ>
主治医による職場復帰可能(リワーク可能)の診断
(→産業医面談、リワークプログラム受講、主治医との情報交換、連携)
⇒労働者からの職場復帰の意思表示(リワークの意思表示)及び職場復帰可能(リワーク可能)の診断書の提出
●<第3ステップ>
職場復帰の可否の判断(リワークの可否の判断)及び職場復帰支援プランの作成(リワークプランの作成)
(→上司・人事・産業医面談)
⇒イ.情報の収集と評価
(ア)労働者の職場復帰に対する意思(リワークに対する意思)の確認
(イ)産業医等による主治医からの意見収集
(ウ)労働者の状態等の評価
(エ)職場環境の評価
(オ)その他
ロ.職場復帰の可否(リワークの可否)についての判断(疾病性より事例性)
ハ.職場復帰支援プラン(リワークプラン)の作成
(ア)職場復帰日(リワーク日)
(イ)管理監督者による業務上の配慮
(ウ)人事労務管理上の対応
(エ)産業医等による医学的見地からみた意見
(オ)フォローアップ
(カ)その他
●<第4ステップ>
最終的な職場復帰の決定(リワークの決定)
⇒イ.労働者の状態の最終確認
ロ.就業上の措置等に関する意見書の作成
ハ.事業者による最終的な職場復帰の決定(最終的なリワークの決定)
ニ.その他
●<第5ステップ>
職場復帰後のフォローアップ(リワーク後のフォローアップ)
⇒イ.症状の再燃・再発、新しい問題の発生等の有無の確認
ロ.勤務状況及び業務遂行能力の評価
ハ.職場復帰支援プランの実施(リワークプランの実施)状況の確認
ニ.治療状況の確認
ホ.職場復帰支援プランの評価(リワークプランの評価)と見直し
以上、心療内科、豊中市・千里中央駅直結・千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。