2015年03月22日
皆様、こんにちは。心療内科 精神科、千里中央駅・千里ニュータウン「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「メンタルヘルス対策」の20回目です。引き続き、メンタルヘルスについて詳しく触れたいと思います。
【続き→】だからこそ今、企業が打ち出すべきメンタルヘルス対策は、中長期的な人材育成計画(キャリア・ディベロップメント・プログラム)の確立です。それは、社員に対して未来を語れる組織であることを大いに謳うということ。現実的に、もはや全員が管理職となれる時代ではなく、5年後、10年後の自分がどのようなコースを歩み、どのような場所にいるのかについて、不安やメンタルヘルス不調を感じる人が急増しています。特に、保守化傾向を見せる若手社員にメンタルヘルス不調の傾向が強いです。そういう現実があるからこそ、若いうちからそれぞれの適性、希望などに応じて将来設計を立てることができる多様なコースを用意し、自分自身で選択できるような人材計画を提示する必要があります。
さらに、人事考課の基準や内容をオープンにすることも重要です。評価結果をより明確にし、不公平のない評価を行い、それに基づいて各種の処遇を行うことも同時に必要です。昇進のポストは減少し、昇給、賞与の原資は限られている時代だけに、ストレスを過剰なものにせずメンタルヘルス不調者を出さないためには、このような対応がとても重要になってきます。
以上、心療内科、千里中央駅直結・千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。