2015年03月17日
皆様、こんにちは。心療内科 精神科、千里中央駅・千里ニュータウン「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「メンタルヘルス対策」の15回目です。引き続き、メンタルヘルスについて詳しく触れたいと思います。
【続き→】メンタルヘルス対策は大事だが、企業が利潤を追求するものである以上、社員に一定の「ストレス」がかかることは避けられないです。「能力いっぱいの仕事が与えられる」「一定の役職に就くと、想像以上の重い責任がのしかかる」「複雑な人間関係の中で、円滑に仕事を進めていかなければならない」「仕事量が多く残業続きで、自由になる時間が全く取れない」「成果が出なくて、思うような収入が得られない」など、今日、ストレスとなる要因を挙げればきりがないです。
事実、連合が行った調査で「仕事上のストレスを感じる理由」を聞いているが、上位には「仕事量が多すぎる」41.2%、「長い時間神経を集中する」38.6%、「働く時間が長い」28.4%など、過重労働に関する理由が挙げられています。次いで、「自分の職場や仕事の将来が不安」25.7%といったキャリアに関する理由、さらに昨今の「不機嫌な職場」に代表されるような「職場の人間関係がよくない」21.6%、「拘束感がある」19.3%、「職場環境が悪い」19.0%などの理由が続いています。
いずれにしても、現在の職場には今日的とも言うべき多様な「ストレス要因」が山積しており、これらを全面的に排除していくのは難しいです。だから、少し発想を変えてみましょう。これまで述べたような「守り」に重点を置いたメンタルヘルス対策だけではなく、避けることのできないストレスならば、それとうまく付き合うことを考えてみてはどうでしょうか。守るだけではなく、「攻め」の姿勢が必要。攻撃こそ最大の防御だというではないでしょうか。そういう視点から、今後はメンタルヘルス対策も考えていく必要があると思います。
以上、心療内科、千里中央駅直結・千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。