2015年03月14日
皆様、こんにちは。心療内科 精神科、千里中央駅・千里ニュータウン「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「メンタルヘルス対策」の12回目です。引き続き、メンタルヘルスについて詳しく触れたいと思います。
【続き→】●《自社内の産業保健スタッフによるケア(内部EAP)》
ここからはメンタルヘルス対策としての「EAP」(従業員支援プログラム)について。EAPには、内部と外部があります。内部EAPは、自社内の産業保健スタッフなどが職場環境やストレスの状況について評価し、管理者と協力してその改善を図ることを主目的としています。
何より内部EAPでは、自社内に労働者のメンタルヘルス相談に応ずる相談機能を設置すると同時に、専門的な治療を要する労働者に対しては、適切な外部EAPを紹介し、メンタルヘルス問題を有する労働者の職場復帰(リワーク)や職場適応を指導したり支援することが求められています。
『*EAP:Employee Assistance Program⇒メンタルヘルス対策として相談室を設けたり、カウンセラーを配置したりして、従業員を支援するプログラム』
●《外部の専門家によるケア(外部EAP)》
そして外部によるEAP。近年では、外部EAPを利用する企業が増えてきているが、その理由としては大きく2つあります。1つは「コスト」が安いこと。2つには内部EAPと比べて、「利用率」が高いことが挙げられます。外部EAPは社外にあるのでプライバシーが厳格に守られ、利用する側にとっても敷居が低くなり、結果的に疾患に至る前での早期対応が可能となるからです。
また、現在ではEAPに対する認知度が上がり、新たにEAPを扱う企業も数多く出てきて、利用者にとって比較検討しやすい状況となっています。さらに、EAPがアルコール依存症やうつ病などの疾病への対処だけではなく、メンタルヘルス問題の予防やカウンセリング、そして家族やプライベートな問題、あるいはキャリアや将来的な問題にまでカバーするようになってきたことも、利用率を上げる誘因となっています。
以上、心療内科、千里中央駅直結・千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。